歯が抜けたまま放置するとどうなる?インプラント以外の選択肢も紹介【技工士が解説】
歯が抜けた後、「とりあえず様子を見よう」と思っていませんか?
実はその放置が、見た目・健康・将来の治療費に大きな影響を与える可能性があります。
本記事では、歯科技工士の立場から、歯を抜けたまま放置するリスクと、インプラント以外の3つの治療選択肢について、分かりやすく解説します。
【結論】歯が抜けたら放置はNG!周囲の歯や骨がどんどん変化する
放置による影響 | 内容 |
---|---|
噛み合わせの崩れ | 抜けた歯の隣がさせがなくなったことで倒れ、上の歯は重力に従い落ちてくる(挺出) |
顎の骨の吸収 | 歯を支えていた骨が徐々に痩せてしまう |
発音や見た目の変化 | 特に前歯部では「滑舌の悪化」や「老けた印象」に。 |
顎関節への負担 | かみ合わせのバランスの崩れが筋肉や顎関節の痛みに |
将来の治療費増加 | 骨吸収により、後で必要な手術が増えたり、インプラントが難しくなることも |
✅ 抜けたまま放置する期間が長いほど、治療が複雑になり費用も高くなる傾向があります。
歯が抜けた後の治療選択肢は3つあります
① インプラント治療【メリット:他の歯に負担なし。しっかり咬める】
- チタン製の人工歯根を骨に埋めて、その上に被せ物を装着
- 見た目が自然で、しっかり噛める
- デメリット:保険適用外
外科手術が必要
費用は約30〜50万円が相場
定期的な通院メンテナンスが必須
- 👉 インプラント治療って痛い?費用・期間・流れまで【初めてでも安心解説】
機能性や使い心地は良好で、満足のいく食事ができるようになり、 骨の状態が良いうちに治療すれば、手術も最小限で済みます。
② ブリッジ治療【メリット:固定式で違和感が少ない】
- 抜けた歯の両隣を削って連結した被せ物を装着
- 保険適用可能(素材による)で短期間で治療が完了
- デメリット:健康な歯を大きく削る
支える歯に負担がかかる
長期的には再治療のリスクあり
- 👉 ブリッジ治療とは?メリット・デメリットと長持ちさせるコツ
③ 部分入れ歯【メリット:最も費用を抑えられる】
- バネ付きの義歯で抜けた歯のスペースを補う方法
- 保険適用で1〜2万円程度から可能
- デメリット:取り外し式なので違和感あり
バネをかけた歯に負担がかかる
清掃管理が必要
- 👉 部分入れ歯とは?メリット・デメリットと違和感を減らす工夫
放置が長引くほど、補綴設計の難易度が上がる
私は普段、歯科医院から送られる補綴設計(被せ物や入れ歯の設計)を行っていますが、
歯を失ってから長年放置されている口の中の状態では、
骨が大きく吸収してしまい、増骨手術をしなければならないケース 歯がかなり傾斜してしまって矯正しなければならないケース
顎の関節の衰えにより長い間リハビリをして筋肉を鍛えないといけないケースなど
👉「今は困っていないから」ではなく、「将来困らないために」早めに歯医者さんに相談することをおすすめします。
まとめ:歯が抜けたら、放置せずまずは歯科医院に相談を!
- 抜けた歯を放置すると、かみ合わせ・骨・見た目・健康すべてに悪影響が出る
- 治療方法には「インプラント・ブリッジ・入れ歯」があり、それぞれにメリット・デメリットがある
- 放置期間が長いと、将来的な治療費や治療内容が大きく変わることも
✅ 抜けたらすぐ相談、それが将来の後悔を防ぐ一番の方法です。
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